はじめに
30代は職場で中堅としての責任が増える時期。人間関係のこじれ、長時間労働、評価格差、家庭との両立など、蓄積したストレスで限界を迎えるケースが少なくありません。上司に退職を切り出す気力が残っていない、電話もメールも怖い。そんな心身の限界に寄り添う手段が退職代行です。
この記事の筆者であるひろは、会社員時代にブラックな環境で消耗。社会保険給付金サポートを活用して失業保険を通常より長く受け取り、脱サラ。失業手当を受給しながら開業届を出して個人事業主となり、再就職手当として約200万円を得た経験を持ちます。制度と実務の両面を踏まえ、30代の悩みに沿って案内します。
・30代で退職代行を選ぶ現実的な理由
・退職代行のメリットとデメリット、NG行動
・30代向けの選び方とチェックリスト
・退職後の手続きと生活設計、キャリア再構築の流れ
・30代のリアル体験談とFAQ

ひろ、30代になってから、この働き方を続けていいのか不安なんだ。家庭もあるし、将来のことを考えると辞めたい気持ちが強くなる。



わかるよ、おもち。30代はキャリアも生活も重なるからこそ、勇気がいるよな。でも退職代行に「退職希望日」と「貸与物」を整理して伝えれば、まずは安全にスタートできる。次は仕事だけじゃなく、暮らし全体を整える番だよ。



暮らし全体って言葉、響くな…。
30代で退職代行を利用する人が増えている背景
・中堅ポジションゆえの板挟み。上からの目標、下からのフォロー、責任過多
・人手不足と長時間労働で慢性疲労。メンタルヘルス不調の芽
・上司との相性不一致やハラスメント。言い出せない空気
・家庭・育児・介護との両立。シフトや出張が現実と合わない
・転職市場の選択肢拡大。キャリアのミスマッチ解消
・朝、会社を思い浮かべるだけで動悸や吐き気が起きる状態は要注意。まず休む、相談する、そして退職手段の検討
退職代行サービスのメリットとデメリット
・退職代行を使うと宣言して相手を煽る
・会社の備品を持ち出したまま音信不通
・業務引き継ぎ資料を残さず退職
・利用規約や返金条件を読まずに決済
手段 | 連絡窓口 | 交渉範囲 | 費用目安 | 即日対応 | トラブル耐性 | 向いている人 |
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自力で退職 | 自分 | 相談・調整まで | 0円 | 条件次第 | 相手次第 | 体力と時間に余裕がある人 |
退職代行(民間・労働組合) | 代行業者 | 会社への連絡、伝達、有給消化の打診等 | およそ2万〜5万円 | しやすい | 一般的トラブルに強い | 上司と話したくない人、即日切り替えたい人 |
弁護士対応 | 弁護士 | 未払い残業代請求等の法的交渉 | 相談料・着手金等 | 事案次第 | 法的紛争に強い | 残業代・損害賠償など法的争点がある人 |
・有給の残日数、社用PCやカードの所在、私物のリストを先に控えるとスムーズ
【30代必見】おすすめ退職代行会社25選


退職代行サービスは数多くありますが、ここでは料金、交渉力、追加サポート(転職支援・給付金サポートなど)を総合的に比較し、特におすすめの28社を紹介します。ご自分の雇用形態や状況に合わせて選んでみてください。
退職代行モームリ
- 運営:民間企業+労働組合提携
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト12,000円
- 特徴:圧倒的なシェア率を誇る大手会社。YouTubeに実例動画を公開しており、どんなやり取りが行われるのかイメージしやすいです。弁護士監修で違法リスクを避けながら、団体交渉も視野に入る組合提携が強みです。
- 公式サイト
退職代行Jobs
- 運営:民間企業(労働組合と提携)
- 料金:27,000円前後
- 特徴:労働組合と提携しているため交渉が可能で、スピード退職にも強いです。後払いにも対応しているので、手元にお金がない方でも始めやすいです。顧問弁護士が監修しており違法リスクを回避しつつ、引越しや転職支援などのアフターフォローも充実しています。
- 公式サイト
退職代行OITOMA(オイトマ)
- 運営:労働組合
- 料金:24,000円(追加料金なし)
- 特徴:即日退職OKで、会社との交渉も可能です。返金保証制度があるので、失敗リスクを気にせず依頼できます。有給休暇や未払い残業代の問題も相談しやすいです。
- 公式サイト
弁護士法人みやび
- 運営:弁護士法人
- 料金:55,000円~
- 特徴:未払い給料や残業代の回収、損害賠償請求の対応など、法的に複雑なケースでも安心です。費用は高めですが、トラブルを100%回避したい場合や確実に権利を守りたい場合におすすめです。
- 公式サイト
退職代行ニコイチ
- 運営:民間企業
- 料金:27,000円
- 特徴:創業18年以上の老舗退職代行で、実績が非常に豊富です。後払い決済や転職支援などもあり、フォローが手厚いです。会社との交渉はできませんが、急ぎでトラブルが少なそうな人に合っています。
- 公式サイト
女性の退職代行>
- 運営:労働組合(toNEXTユニオン)
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:女性向けに特化した退職代行で、女性スタッフが丁寧に対応してくれます。職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいる方にも安心して利用してほしいという姿勢が感じられます。
- 公式サイト
男の退職代行
- 運営:労働組合
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:「男性専用」と銘打ち、男社会特有の人間関係や体育会系の理不尽な職場文化に苦しむ方の駆け込み寺として人気です。担当スタッフが男性寄りの目線で親身にサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行TORIKESHI(トリケシ)
- 運営:労働組合(日本労働産業ユニオン)
- 料金:25,000円
- 特徴:LINEだけで相談から退職完了までやり取りが完結します。深夜でも連絡できるので、忙しい方には助かります。有給消化の交渉や離職票の手続きも任せやすいです。
- 公式サイト
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
ABAYO
- 運営:民間企業
- 料金:正社員19,800円 / アルバイト11,000円
- 特徴:低価格と退職できなかった場合の全額返金保証が魅力。正社員、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員で料金が異なり、転職支援も提供しています。
- 公式サイト
弁護士ビーノ
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
弁護士法人ガイア
退職代行サービスのretry(リトライ)
- 運営:行政書士事務所
- 料金:アルバイト20,000円 / 正社員30,000円
- 特徴:交渉はできませんが、行政書士ならではの書類作成サポートが強みです。全額返金保証があるので「退職できなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。
- 公式サイト
辞スル
- 運営:民間企業
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト18,000円
- 特徴:低価格が魅力で、正社員とパート・アルバイトで料金が異なります。労働組合との連携や弁護士監修がついている点も安心です。
- 公式サイト
青山北町法律事務所
ほっとライン
退職代行ゼロユニオン
- 運営:労働組合
- 料金:正社員23,980円 / アルバイト18,700円
- 特徴:新卒社員の割引がある点が特徴です。退職が完了するまで追加料金はかからず、有休や残業代の交渉にも対応できます。書類送付などもサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行プラスサービス
- 運営:民間企業
- 料金:正社員21,780円 / アルバイト16,280円
- 特徴:女性スタッフだけで運営されているため、女性が相談しやすいと評判です。交渉はできませんが、全額返金保証や転職サポートなどが手厚いです。
- 公式サイト
ヤメドキ
- 運営:民間企業
- 料金:24,000円
- 特徴:後払いシステムを特徴としています 。
- 公式サイト
フォーゲル綜合法律事務所
- 運営:弁護士
- 料金:33,000円~
- 特徴:有名弁護士が在籍しており、公務員やナイトワークでも対応可能です。会社側が損害賠償を請求してきても、法的にきちんと対処してくれます。
- 公式サイト
退職代行あおぞらユニオン
- 運営:労働組合(あおぞらユニオン)
- 料金:12,000円~(詳細は要問い合わせ)
- 特徴:弁護士や社労士の資格を持つメンバーが複数在籍し、有給休暇や傷病手当金の手続きなどに詳しいです。低料金で団体交渉権が得られる点も評価が高いです。
- 公式サイト
退職代行相談所(司法書士)
- 運営:司法書士・行政書士
- 料金:55,000円
- 特徴:140万円以下の未払い残業代などであれば代理請求できます。弁護士より費用が安めで、民間業者より強力な法的権限を持っています。
- 公式サイト
退職代行やめたらええねん
- 運営:民間企業(労組提携情報あり)
- 料金:アルバイト9,800円~ / 正社員22,000円~
- 特徴:アルバイトなら1万円未満という格安料金が魅力です。交渉は難しい場合がありますが、「リピート割」などユニークな制度を設けています。
- 公式サイト
退職代行SARABA
- 運営:労働組合(SARABAユニオン)
- 料金:24,000円
- 特徴:テレビや雑誌で紹介実績が多く、知名度が高いです。有給消化交渉や残業代の請求などもしっかり代行してくれます。追加料金が発生しない一律料金も魅力です。
- 公式サイト
辞めるんです
- 運営:民間企業(LENIS Entertainment)
- 料金:27,000円
- 特徴:業界初の「後払いプラン(審査なし)」を打ち出したサービスとして有名です。会社と交渉はできませんが、退職代行が成功したあとに支払う形なので、経済的に厳しい方にはありがたいでしょう。
- 公式サイト
退職代行EXIT
- 運営:民間企業
- 料金:20,000円(一律)
- 特徴:最安級の価格設定と、業界初期からの実績が魅力です。メディア露出も豊富で、多くの方に認知されています。交渉はできませんが、単純な退職意思の伝達で十分な方には向いています。
- 公式サイト
退職代行ガーディアン
- 運営:東京労働経済組合(労働組合)
- 料金:24,800円
- 特徴:団体交渉権があるため、会社が退職を拒否しても粘り強く交渉してくれます。24時間365日相談を受け付けており、早朝や深夜でも連絡しやすいので助かる方が多いです。
- 公式サイト
30代が退職代行を選ぶ際のポイント
料金とサポート範囲
料金相場の目安と含まれやすい対応
区分 | 相場の目安 | 含まれることが多い内容 |
---|---|---|
民間型 | 2万〜3.5万円 | 会社への通知、連絡窓口化、書類の案内、私物・社用物の受け渡し調整 |
労働組合型 | 2.5万〜4万円 | 上記に加え、団体交渉に準じた働きかけが可能な場合あり |
弁護士事務所 | 3.5万円〜(事案により異なる) | 法的交渉、未払い残業代・損害賠償などの請求対応 |
・深夜対応、即日着手、会社への連絡手段(電話・メール・書面)の可否を確認
・返金ポリシーと追加費用の条件を必ずチェック
弁護士対応の有無
・パワハラの証拠が揃っている、未払い残業代を請求したいなど法的争点が明確なケースは弁護士対応が安心
・トラブルが読めない場合でも、相談窓口が弁護士同席かを確認
口コミ・実績の確認
・30代利用者の口コミ、対応スピード、連絡の丁寧さ、書類の案内の正確性を重視
・LINEの既読速度、土日祝日の返答時間、担当の固定可否が判断材料
社会保険給付金サポート・失業手当サポート
・心身の不調が強い場合は社会保険給付金サポート、転職前提なら失業手当サポートが心強い
・受給条件や日数は個別差あり。最新制度は公的機関で確認



もし上司が家に来たらどうしよう…。考えるだけで怖すぎる。



大丈夫、おもち。退職代行が窓口を一本化してくれるから、個人連絡は控えるよう相手に伝わる。万一来訪があっても応対不要、書面は郵送で済ませればいい。



じゃあ有給はどうなる?ちゃんと使えるのかな。



残ってる日数の消化は担当者が打診してくれる。就業規則で変わるけど、伝え方次第で結果も違う。だから経験値のある退職代行を選ぶのが安心だよ。
【体験談】30代利用者のリアルな声3選
体験談1|長時間労働とパワハラの連鎖を断ち切ったAさん(31歳・営業)
毎月の残業は80時間を超え、数字未達のたびに罵倒され、休日にも電話が鳴り止まない日々。朝になると吐き気が止まらず、上司の名前を見るだけで手が震えるほど追い詰められていました。思い切ってLINEで退職代行に連絡すると、その日のうちに会社への通知が完了。私物は郵送で、社用PCは宅配回収されました。さらに社会保険給付金サポートも紹介され、通院に専念できる環境へ。3カ月で睡眠が回復し、半年後には内勤のカスタマーサクセスへ転職。給与は少し下がったものの、安定した生活を取り戻せたことに心から安堵できました。
体験談2|子育てとの両立が難しかったBさん(34歳・医療事務)
保育園の送迎とシフトが噛み合わず、欠勤のたびに肩身が狭くなる日々。退職をなかなか言い出せず先延ばしにしていましたが、退職代行に相談すると、上長とのやり取りはすべて代行を通す形に。未消化の有給もまとめて取得でき、引き継ぎはマニュアル化するだけで済みました。心に余裕が生まれたタイミングで在宅ワークへ移行。通勤時間がゼロになったことで、家事や育児の負担も軽減され、家庭と仕事の両立が実現しました。
体験談3|キャリアチェンジを加速させたCさん(36歳・製造)
工場勤務からITサポートへ転身したいと考えていましたが、夜勤続きで転職活動が進まずにいました。退職代行を利用したことで、即日で会社との連絡窓口が切り替わり、安心して面接に集中できるように。失業手当のサポートも受けられ、手続きの抜け漏れが減ったことでスムーズに転職活動を進められました。結果、3カ月で内定を獲得。前職の人間関係に縛られる不安から解放され、学び直しにも時間を投資できるようになりました。
よくある質問(FAQ)
- 30代で退職代行を使うのは恥ずかしいですか
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いいえ。健康を守る手段。心身が限界なら第三者の力を借りるのは合理的な選択
- 会社から損害賠償を請求されますか
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一般的な退職は労働者の自由。無断欠勤や情報持ち出しなどの問題行動があると揉める可能性が上がるため、NG行動を避けることが重要
- 転職に不利になりますか
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退職理由の伝え方次第。人間関係のトラブルは深掘りせず、経験と学びに言い換える。エージェントの添削を活用
- 有給は使えますか
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規程と残日数による。退職代行から会社へ取得希望の打診が可能。引き継ぎ方法を文書化しておくと通りやすい
- 即日退職できますか
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連絡自体は即日可能。退職日や最終出社日は会社規程や契約内容で変わるため、代行の指示に沿って段取り
結論 30代の退職代行は逃げではなく再設計の一手
・30代は責任の重さと生活の両立がぶつかる時期。退職代行は負担を下げる合理的手段
・選び方は料金、連絡手段、返金条件、弁護士対応の有無
・NG行動を避け、準備リストを整えればスムーズ
・退職後は休息→手続き→準備→応募の順で進めると回復が早い
・体験談のように、生活とキャリアの再設計は十分に可能



ここまで読んで腹が決まったよ。まずは連絡を退職代行に切り替える



いいぞ。それが最初の立て直しだ。心が落ち着いたら、次の一歩を一緒に設計していこう



ありがとう。今夜は久しぶりにちゃんとごはん食べるよ



それが一番の前進だ。まずは睡眠とごはんで体を整えて、キャリアのことはその次で十分だからな
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