はじめに
50代は役職や責任が重くなる時期です。人手不足、評価の行き違い、体力の低下、家庭や介護の負担。蓄積したストレスで限界を迎える人が少なくありません。退職を切り出す気力が残っていない、上司の顔を思い出すだけで動悸が出る。そんなときに検討したい手段が退職代行です。
辞めると決めたら退職ナビを運営する僕、ひろは会社員時代にブラックな環境で消耗しました。社会保険給付金サポートを活用して失業保険を通常より長く受け取り、脱サラ。失業手当を受給しながら開業届を出して個人事業主となり、再就職手当として約200万円を得た経験があります。制度と実務の両面を知る立場として、50代の悩みに沿って整理します。
- 50代が退職代行を利用する現実的な理由
- メリットとデメリット、よくある誤解
- 料金相場、弁護士対応、口コミの見方と選び方
- 退職後の生活設計と手当の活用手順
- 50代ならではの体験談とNG行動
おもちひろ、もう限界だ…。50代で退職代行を使うなんてアリなのかな？
ひろもちろんアリだよ。まずは体と心を守るのが最優先。窓口を代行に切り替えれば呼吸が戻る。そこから段取りを踏めばいい。
50代が退職代行を利用するのは珍しくない理由
- 長年の人間関係と役職責任で板挟み。断りづらい空気
- 人員不足による残業常態化。慢性疲労とメンタル不調
- 家庭、教育費、住宅ローン。生活と仕事の両立負荷
- キャリアの停滞感。学び直しや転身を考える年齢
- 体力の低下。夜勤や出張で回復が追いつかない
・朝の準備で手が震える、通勤を想像するだけで吐き気が出る状態は赤信号。まず休養、次に相談、そして退職手段の検討
・退職金規程、再雇用制度、就業規則の退職手順を早めに確認。社用物と私物をリスト化
50代の退職に退職代行が向いている理由と注意点
メリット
デメリット
NG行動
・挑発的な連絡を個人で送る
・社用PCやカードを持ち出したまま音信不通
・引き継ぎ資料を残さず退職
・返金条件や特定商取引法の表記を未確認のまま決済
比較表 退職手段の違い
| 手段 | 連絡窓口 | 交渉範囲 | 費用相場 | 即日切替 | トラブル耐性 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 自力で退職 | 自分 | 伝達・日程調整 | 0円 | 条件次第 | 相手次第 | 体力と時間に余裕がある人 |
| 退職代行（民間・労働組合） | 代行業者 | 会社連絡、有給取得の打診、返却調整 | 2万〜5万円 | しやすい | 一般的トラブルに強い | 上司と話したくない人、迅速に切替えたい人 |
| 弁護士対応 | 弁護士 | 未払い残業代請求など法的交渉 | 事案次第 | 事案次第 | 法的紛争に強い | パワハラ・未払い・退職金等の争点が明確な人 |
・代行に伝える初回情報は退職日候補、有給残日数、返却物一覧、私物の保管場所、会社との連絡手段の希望
50代におすすめの退職代行会社25選
退職代行サービスは数多くありますが、ここでは料金、交渉力、追加サポート（転職支援・給付金サポートなど）を総合的に比較し、特におすすめの28社を紹介します。ご自分の雇用形態や状況に合わせて選んでみてください。
退職代行モームリ
- 運営：民間企業＋労働組合提携
- 料金：正社員22,000円 / アルバイト12,000円
- 特徴：圧倒的なシェア率を誇る大手会社。YouTubeに実例動画を公開しており、どんなやり取りが行われるのかイメージしやすいです。弁護士監修で違法リスクを避けながら、団体交渉も視野に入る組合提携が強みです。
- 公式サイト
退職代行Jobs
- 運営：民間企業（労働組合と提携）
- 料金：27,000円前後
- 特徴：労働組合と提携しているため交渉が可能で、スピード退職にも強いです。後払いにも対応しているので、手元にお金がない方でも始めやすいです。顧問弁護士が監修しており違法リスクを回避しつつ、引越しや転職支援などのアフターフォローも充実しています。
- 公式サイト
退職代行OITOMA（オイトマ）
- 運営：労働組合
- 料金：24,000円（追加料金なし）
- 特徴：即日退職OKで、会社との交渉も可能です。返金保証制度があるので、失敗リスクを気にせず依頼できます。有給休暇や未払い残業代の問題も相談しやすいです。
- 公式サイト
弁護士法人みやび
- 運営：弁護士法人
- 料金：55,000円～
- 特徴：未払い給料や残業代の回収、損害賠償請求の対応など、法的に複雑なケースでも安心です。費用は高めですが、トラブルを100％回避したい場合や確実に権利を守りたい場合におすすめです。
- 公式サイト
退職代行ニコイチ
- 運営：民間企業
- 料金：27,000円
- 特徴：創業18年以上の老舗退職代行で、実績が非常に豊富です。後払い決済や転職支援などもあり、フォローが手厚いです。会社との交渉はできませんが、急ぎでトラブルが少なそうな人に合っています。
- 公式サイト
女性の退職代行＞
- 運営：労働組合（toNEXTユニオン）
- 料金：正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴：女性向けに特化した退職代行で、女性スタッフが丁寧に対応してくれます。職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいる方にも安心して利用してほしいという姿勢が感じられます。
- 公式サイト
男の退職代行
- 運営：労働組合
- 料金：正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴：「男性専用」と銘打ち、男社会特有の人間関係や体育会系の理不尽な職場文化に苦しむ方の駆け込み寺として人気です。担当スタッフが男性寄りの目線で親身にサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行TORIKESHI（トリケシ）
- 運営：労働組合（日本労働産業ユニオン）
- 料金：25,000円
- 特徴：LINEだけで相談から退職完了までやり取りが完結します。深夜でも連絡できるので、忙しい方には助かります。有給消化の交渉や離職票の手続きも任せやすいです。
- 公式サイト
退職代行リーガルジャパン
- 運営：労働組合
- 料金：27,000円
- 特徴：転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
ABAYO
- 運営：民間企業
- 料金：正社員19,800円 / アルバイト11,000円
- 特徴：低価格と退職できなかった場合の全額返金保証が魅力。正社員、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員で料金が異なり、転職支援も提供しています。
- 公式サイト
弁護士ビーノ
退職代行リーガルジャパン
- 運営：労働組合
- 料金：27,000円
- 特徴：転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
弁護士法人ガイア
退職代行サービスのretry（リトライ）
- 運営：行政書士事務所
- 料金：アルバイト20,000円 / 正社員30,000円
- 特徴：交渉はできませんが、行政書士ならではの書類作成サポートが強みです。全額返金保証があるので「退職できなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。
- 公式サイト
辞スル
- 運営：民間企業
- 料金：正社員22,000円 / アルバイト18,000円
- 特徴：低価格が魅力で、正社員とパート・アルバイトで料金が異なります。労働組合との連携や弁護士監修がついている点も安心です。
- 公式サイト
青山北町法律事務所
ほっとライン
退職代行ゼロユニオン
- 運営：労働組合
- 料金：正社員23,980円 / アルバイト18,700円
- 特徴：新卒社員の割引がある点が特徴です。退職が完了するまで追加料金はかからず、有休や残業代の交渉にも対応できます。書類送付などもサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行プラスサービス
- 運営：民間企業
- 料金：正社員21,780円 / アルバイト16,280円
- 特徴：女性スタッフだけで運営されているため、女性が相談しやすいと評判です。交渉はできませんが、全額返金保証や転職サポートなどが手厚いです。
- 公式サイト
ヤメドキ
- 運営：民間企業
- 料金：24,000円
- 特徴：後払いシステムを特徴としています 。
- 公式サイト
フォーゲル綜合法律事務所
- 運営：弁護士
- 料金：33,000円～
- 特徴：有名弁護士が在籍しており、公務員やナイトワークでも対応可能です。会社側が損害賠償を請求してきても、法的にきちんと対処してくれます。
- 公式サイト
退職代行あおぞらユニオン
- 運営：労働組合（あおぞらユニオン）
- 料金：12,000円～（詳細は要問い合わせ）
- 特徴：弁護士や社労士の資格を持つメンバーが複数在籍し、有給休暇や傷病手当金の手続きなどに詳しいです。低料金で団体交渉権が得られる点も評価が高いです。
- 公式サイト
退職代行相談所（司法書士）
- 運営：司法書士・行政書士
- 料金：55,000円
- 特徴：140万円以下の未払い残業代などであれば代理請求できます。弁護士より費用が安めで、民間業者より強力な法的権限を持っています。
- 公式サイト
退職代行やめたらええねん
- 運営：民間企業（労組提携情報あり）
- 料金：アルバイト9,800円～ / 正社員22,000円～
- 特徴：アルバイトなら1万円未満という格安料金が魅力です。交渉は難しい場合がありますが、「リピート割」などユニークな制度を設けています。
- 公式サイト
退職代行SARABA
- 運営：労働組合（SARABAユニオン）
- 料金：24,000円
- 特徴：テレビや雑誌で紹介実績が多く、知名度が高いです。有給消化交渉や残業代の請求などもしっかり代行してくれます。追加料金が発生しない一律料金も魅力です。
- 公式サイト
辞めるんです
- 運営：民間企業（LENIS Entertainment）
- 料金：27,000円
- 特徴：業界初の「後払いプラン（審査なし）」を打ち出したサービスとして有名です。会社と交渉はできませんが、退職代行が成功したあとに支払う形なので、経済的に厳しい方にはありがたいでしょう。
- 公式サイト
退職代行EXIT
- 運営：民間企業
- 料金：20,000円（一律）
- 特徴：最安級の価格設定と、業界初期からの実績が魅力です。メディア露出も豊富で、多くの方に認知されています。交渉はできませんが、単純な退職意思の伝達で十分な方には向いています。
- 公式サイト
退職代行ガーディアン
- 運営：東京労働経済組合（労働組合）
- 料金：24,800円
- 特徴：団体交渉権があるため、会社が退職を拒否しても粘り強く交渉してくれます。24時間365日相談を受け付けており、早朝や深夜でも連絡しやすいので助かる方が多いです。
- 公式サイト
退職代行サービスの選び方｜50代が重視すべきポイント
弁護士対応の有無
- 未払い残業代、退職金、損害賠償の懸念があるケースは弁護士対応が安心
- 証拠は時系列で保存。メール、チャット、勤怠、給与明細、録音メモ
実績・対応年齢層
- 50代の対応経験が豊富かを確認。引き止めや役職絡みの段取りに差が出る
- 担当の固定可否、深夜休日の体制、返信速度が判断軸
料金と追加費用の見方
料金相場の目安
| 区分 | 相場 | 含まれやすい内容 |
|---|---|---|
| 民間・労働組合 | 2万〜4万円台 | 会社連絡、窓口一本化、有給取得打診、返却調整、書類案内 |
| 弁護士事務所 | 3万円台〜事案次第 | 法的交渉、請求、通知書作成など |
・深夜・土日対応の追加、書面発行費、キャンセル条件を事前確認
・返金の発生要件をチェック。適用範囲と期限の記載に注目
評価テンプレート
| 評価軸 | 目安 | メモ |
|---|---|---|
| 初回返信の速さ | 連絡から何分か | LINE既読の早さ |
| 提案の具体性 | 退職日案、返却方法、有給提案 | 文面サンプルの有無 |
| 透明性 | 料金、追加費、返金条件 | 特定商取引法表記 |
| 連絡手段 | LINE、メール、電話 | 深夜休日の運用 |
| 連携 | 労働組合・弁護士連携 | 争点発生時の流れ |
チェックリスト（申込み前）
おもちもし上司が家に来たらどうしよう…。考えるだけで怖いよ。
ひろ心配いらない。来訪は対応不要だし、退職代行が会社に「個人連絡は控えるように」と伝えてくれる。受け渡しは郵送で十分だよ。
おもちなるほど…。じゃあ有給って全部ちゃんと使えるのかな？
ひろ残日数の消化は代行が打診してくれる。就業規則の範囲内で調整できるし、引き継ぎメモを添えるとスムーズに通りやすいよ。
【体験談】50代で退職代行を使った3人のケース
体験談1｜役職と現場の板挟みから抜け出したGさん（52歳・営業部長）
新規営業と既存顧客の数字が同時に膨れ上がり、部下の育成や社内会議、週末の顧客対応まで抱え込み、睡眠は常に細切れ状態。日曜の夕方になると胸が締め付けられる感覚に襲われ、ついに深夜に退職代行へLINEで相談しました。翌朝には会社への通知が完了し、私物は郵送、社用PCは宅配回収。退職後はメンタルクリニックに通いながら休養を取り、3カ月後には無理のない規模の企業でカスタマーサクセス職に転身。収入はやや減ったものの、生活の安定を優先できたことに満足しています。
体験談2｜会社の将来性に不安を感じたHさん（55歳・製造）
老朽化した設備の更新が進まず、夜勤や休日出勤が増える一方で安全面の不安が募っていきました。将来性に見切りをつけ、退職代行を通じて退職願と返却物の段取りを整備。有給をまとめて取得できるよう打診し、失業手当サポートも受けながら手続きの漏れを防げました。その後、職業訓練で資格を取得し、半年後には別の工場で品質管理職として再就職。安心して働ける環境を取り戻しました。
体験談3｜ハラスメントから解放されたIさん（50歳・管理部門）
会議での公開叱責や人格否定が常態化し、日々のチャット通知音にも動悸が走るようになりました。証拠としてスクリーンショットを整理したうえで退職代行に相談。翌日には会社との窓口が代行に切り替わり、必要に応じて弁護士面談にも接続してもらえました。退職後は在宅経理の時短勤務として復職し、睡眠や食事も安定。家族と過ごす時間が増え、心身ともに落ち着きを取り戻せました。
退職代行後の生活設計とキャリア再設計
行動タイムライン
| 時期 | 手続き・行動 | 目的 |
|---|---|---|
| 退職直後〜1週間 | 睡眠と食事の回復、通院、保険証や離職票の確認 | 体調の立て直しと事務整理 |
| 1〜2週間 | 失業手当の手続き、社会保険給付金サポートの相談 | 収入の見通し確保 |
| 2〜4週間 | スキル棚卸し、職務経歴書作成、エージェント面談 | 応募準備 |
| 1〜3か月 | 面接、内定、入社。副業・開業の検討 | 収入再開 |
社会保険給付金サポート
- メンタル不調が強い場合は回復を最優先。通院と生活リズムの安定を優先
- 書類整備、日程管理、家計の見通しづくりを伴走
失業手当サポート
- 待機や給付制限の考え方を整理。必要書類のチェックリスト化
- 早期再就職を目指す場合は再就職手当の条件も確認
・僕は失業手当を受給しながら開業届を提出。条件を満たして再就職手当として約200万円を受給。制度理解が鍵
・面接では退職理由を環境のミスマッチ、健康配慮、キャリア再設計といった前向き表現に言い換える
・50代採用は即戦力が前提。成果を数値と役割で示す。就業条件通知書の確認を徹底
・制度や条件は変更の可能性あり。最新の取り扱いは公的窓口や専門家へ確認
・個別事情で最適解は変動。無理のないスケジュール設計
よくある質問（FAQ）
結論 50代の退職代行は生活を守る現実的な選択
- 50代の退職は責任と生活を背負う決断。退職代行は心理的負担と対立を減らす実務的な手段
- 選び方は弁護士対応、対応年齢層の実績、料金と追加費用、返金条件、連絡体制の五点
- 証拠保存と準備リストでトラブルを回避
- 退職後は休養→手続き→準備→応募の順で再スタート
- 社会保険給付金サポートと失業手当サポートの活用で生活の見通しを確保
おもちLINEで送ったよ。指先が震えたけど、なんとか押せた。
ひろよくやったな。今日は早めに寝て、朝ごはんをちゃんと食べよう。
次の一歩は体を整えてからで十分だ。
・退職日候補を二つ用意
・有給残日数、退職金制度の有無を確認
・雇用契約書、就業規則、給与明細、保険証の所在を確認
・社用PC、スマホ、カード、鍵、IDの返却方法を整理
・私物の送付先と受け取り方法を決定
・LINEかメール、連絡手段の希望を決定
・返金条件と追加費用の規定を通読
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