はじめに
退職代行サービスを使ったのに会社から電話やLINEが来ると、心臓が飛び跳ねます。無視で大丈夫なのか、返信すべきなのか、判断に迷う場面が続くと不安が増幅。ここでは連絡が来る理由と正しい対応を、実務フローとテンプレを交えて整理します。
運営者のひろは会社員時代にブラック環境で消耗し、社会保険給付金サポートを活用して失業保険を通常より長く受給。その後、失業手当の受給中に開業届を提出し個人事業主に。再就職手当として約200万円を受給した経験を持ち、制度と現場の両面から安心できる進め方を案内できます。
- 会社から連絡が来る典型理由と優先度
- 電話、LINE、メール、実家連絡のパターン別対処
- 無視でよい場面と最小限対応が必要な場面
- 非弁行為に触れない安全なラインと、弁護士・労働組合の使い分け
- 連絡を最小化するチェックリスト、回答テンプレ、ケース別の実例

ひろ、退職代行を使ったのに上司から着信が雪崩みたいに来てるんだ…。スマホが怖い。



大丈夫。返さなくていい連絡と、代行経由で拾うべき要件を仕分けすればいい。スマホは通知オフにしても生活は回るから安心して。



通知オフボタンって神だな。よし、まずは仕分けから頼むよ。
退職代行を使っても会社から連絡は来るのか
会社から連絡が来ることは珍しくありません。多くは感情的な催促や形式的な確認で、本人対応は不要。代行に一任していれば無視で問題ない場面が大半です。
連絡の有無は会社の慣れや体制で変動。連絡が一切来ないケースも一般的です。
- 退職は労働者の権利。民法627条の原則に基づき、期間の定めがない雇用は2週間前の申入れで退職が可能(就業規則の定めがあっても法が優先)
- 退職代行サービスの役割は連絡の一本化。本人と会社を直結させない導線づくりが要点
会社が連絡してくる主な理由
【理由1】業務の引き継ぎ確認
引継ぎ資料やアカウント、進行中案件の現状を知りたい動機。資料が最低限でも用意されていれば、連絡は減少。
【理由2】貸与品の返却依頼
制服、社員証、PC、スマホ、鍵などの返却要請。追跡可能な郵送で返送すれば解決。
【理由3】手続き上の確認
退職日、有給休暇の扱い、健康保険・雇用保険の区切り、書類送付先など。文面での最小限回答を代行経由で返せば十分。
【理由4】感情的な接触
「話せ」「来い」「逃げるな」などの圧力。本人対応は不要。やり取りは記録を残し、代行へ共有。
【理由5】代行通知の未達・社内連携不足
担当者に情報が届いていない事務ミス。代行が再送・再通知すれば解消。
どの理由でも窓口は代行一本化。本人から直接返答しない運用を徹底
連絡手段別の初動
手段 | 初動 | 代行への共有 | 補足 |
---|---|---|---|
携帯への電話 | 出なくてよい | 着信スクショを送付 | 着信拒否またはサイレントへ設定 |
LINE | 原則無視 | 画面キャプチャを送付 | どうしても返信するなら定型文のみで即ブロック |
メール | 原則無視 | そのまま転送 | 受信は残し返信は不要 |
実家・家族 | 家族へ説明 | 家族からの連絡内容を共有 | 代行窓口を伝え家族宛の連絡も停止要請 |
テンプレ(やむを得ず本人が一度だけ返す場合)
退職に関する連絡は退職代行〇〇へ一任しています。以後の連絡は同窓口へお願いします。
本人からの対応は行いません。
- 感情的な言い回しや事情説明は不要。窓口の一本化だけを伝える
- 返信後はブロックやフィルタで再接触を防止
無視してよい場面/最小限対応が必要な場面
連絡内容 | 本人対応 | 理由・対応方針 |
---|---|---|
感情的な叱責、呼び出し、面談要求 | 不要 | 代行窓口の一本化で終了。記録のみ残す |
退職理由の追及、直接の謝罪要求 | 不要 | 代行が通知済み。本人の主観説明は不要 |
貸与品返却の依頼 | 必要(返送) | 追跡可能な方法で返却。返送リストを同封 |
給与・離職票・源泉徴収票の送付先確認 | 最小限(代行経由) | 送付先の確認は早期解決に有益。本人からの直接返信は避ける |
退職届の未達連絡 | 最小限(代行経由) | 代行に再送依頼。配達記録で証跡化 |
- 突然の来社、私物回収のための無断出社
- 電話での長時間応酬
- 感情的な返信や罵倒の書き込み
私物の受取りは着払い郵送で代行が調整可能。貸与品は丁寧に梱包し、返却チェックリストを同封
連絡を最小化するための事前準備
チェックリスト(申し込み前〜当日)
- 退職希望日、有給休暇の残日数、就業規則の記載を一覧化
- 進行中タスク、関係者、期限、保管場所の四点メモを作成
- 貸与品と私物のリスト化。返却手段は追跡可能な方法で統一
- 退職届・送付状・送付先を準備。書留やレターパックで記録を残す
- 連絡先の一本化ルールを代行と共有。個人連絡は受けない運用に設定
- 着信拒否、通知オフ、フィルタ設定を当日に実施
- 可視化された引継ぎメモが一枚あるだけで連絡の頻度は大幅に低下
- 証跡(配達記録、伝票、スクショ)を積み上げると安心感が増す
弁護士・労働組合の代行だと連絡が止まりやすい理由
弁護士運営の退職代行
法的助言と交渉が可能。未払い賃金、損害賠償などの論点を含む場合でも一本化がしやすい。費用は高めだが安心度が高い。
労働組合運営の退職代行
団体交渉権に基づく交渉が可能。有給休暇の取得や退職日調整など、実務上の連絡をまとめやすい。コスパ重視の選択肢。
一般(民間)運営
連絡代行が中心。交渉や法的請求はできないため、非弁行為に該当しない範囲で運用。未払いなどの論点があるなら弁護士か労働組合へ切替が安全。
- 非弁行為の回避は最優先。交渉が必要なら弁護士または労働組合へ
- 就業規則の期日と民法627条の原則が異なる場合でも、まずは法が基準。実務上は穏当に収めるための日程提案が有効
ケース別の対処スクリプト
【ケースA】上司から「来社して話せ」と連絡があった
対応方針:来社不要。代行窓口の一本化を簡潔に再通知。
短文テンプレ
退職手続きは退職代行〇〇に一任しています。以後の連絡は同窓口へお願いします。
【ケースB】「退職届が届いていない」とメールがあった
対応方針:本人返信はせず、当該メールを代行に転送。配達記録付きで再送。
【ケースC】「貸与PCを至急返却せよ」と催促があった
対応方針:追跡可能な方法で返却。同梱の返却リストに本体、付属品、シリアルを明記。伝票番号を代行経由で共有。
【ケースD】実家へ電話が入った
対応方針:家族へ事情説明。代行から会社に連絡窓口の限定を再通知。過度な連絡は控えるべき旨を文面で要請。
おすすめ退職代行サービス25選


退職代行サービスは数多くありますが、ここでは料金、交渉力、追加サポート(転職支援・給付金サポートなど)を総合的に比較し、特におすすめの28社を紹介します。ご自分の雇用形態や状況に合わせて選んでみてください。
退職代行モームリ
- 運営:民間企業+労働組合提携
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト12,000円
- 特徴:圧倒的なシェア率を誇る大手会社。YouTubeに実例動画を公開しており、どんなやり取りが行われるのかイメージしやすいです。弁護士監修で違法リスクを避けながら、団体交渉も視野に入る組合提携が強みです。
- 公式サイト
退職代行Jobs
- 運営:民間企業(労働組合と提携)
- 料金:27,000円前後
- 特徴:労働組合と提携しているため交渉が可能で、スピード退職にも強いです。後払いにも対応しているので、手元にお金がない方でも始めやすいです。顧問弁護士が監修しており違法リスクを回避しつつ、引越しや転職支援などのアフターフォローも充実しています。
- 公式サイト
退職代行OITOMA(オイトマ)
- 運営:労働組合
- 料金:24,000円(追加料金なし)
- 特徴:即日退職OKで、会社との交渉も可能です。返金保証制度があるので、失敗リスクを気にせず依頼できます。有給休暇や未払い残業代の問題も相談しやすいです。
- 公式サイト
弁護士法人みやび
- 運営:弁護士法人
- 料金:55,000円~
- 特徴:未払い給料や残業代の回収、損害賠償請求の対応など、法的に複雑なケースでも安心です。費用は高めですが、トラブルを100%回避したい場合や確実に権利を守りたい場合におすすめです。
- 公式サイト
退職代行ニコイチ
- 運営:民間企業
- 料金:27,000円
- 特徴:創業18年以上の老舗退職代行で、実績が非常に豊富です。後払い決済や転職支援などもあり、フォローが手厚いです。会社との交渉はできませんが、急ぎでトラブルが少なそうな人に合っています。
- 公式サイト
女性の退職代行>
- 運営:労働組合(toNEXTユニオン)
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:女性向けに特化した退職代行で、女性スタッフが丁寧に対応してくれます。職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいる方にも安心して利用してほしいという姿勢が感じられます。
- 公式サイト
男の退職代行
- 運営:労働組合
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:「男性専用」と銘打ち、男社会特有の人間関係や体育会系の理不尽な職場文化に苦しむ方の駆け込み寺として人気です。担当スタッフが男性寄りの目線で親身にサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行TORIKESHI(トリケシ)
- 運営:労働組合(日本労働産業ユニオン)
- 料金:25,000円
- 特徴:LINEだけで相談から退職完了までやり取りが完結します。深夜でも連絡できるので、忙しい方には助かります。有給消化の交渉や離職票の手続きも任せやすいです。
- 公式サイト
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
ABAYO
- 運営:民間企業
- 料金:正社員19,800円 / アルバイト11,000円
- 特徴:低価格と退職できなかった場合の全額返金保証が魅力。正社員、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員で料金が異なり、転職支援も提供しています。
- 公式サイト
弁護士ビーノ
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
弁護士法人ガイア
退職代行サービスのretry(リトライ)
- 運営:行政書士事務所
- 料金:アルバイト20,000円 / 正社員30,000円
- 特徴:交渉はできませんが、行政書士ならではの書類作成サポートが強みです。全額返金保証があるので「退職できなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。
- 公式サイト
辞スル
- 運営:民間企業
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト18,000円
- 特徴:低価格が魅力で、正社員とパート・アルバイトで料金が異なります。労働組合との連携や弁護士監修がついている点も安心です。
- 公式サイト
青山北町法律事務所
ほっとライン
退職代行ゼロユニオン
- 運営:労働組合
- 料金:正社員23,980円 / アルバイト18,700円
- 特徴:新卒社員の割引がある点が特徴です。退職が完了するまで追加料金はかからず、有休や残業代の交渉にも対応できます。書類送付などもサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行プラスサービス
- 運営:民間企業
- 料金:正社員21,780円 / アルバイト16,280円
- 特徴:女性スタッフだけで運営されているため、女性が相談しやすいと評判です。交渉はできませんが、全額返金保証や転職サポートなどが手厚いです。
- 公式サイト
ヤメドキ
- 運営:民間企業
- 料金:24,000円
- 特徴:後払いシステムを特徴としています 。
- 公式サイト
フォーゲル綜合法律事務所
- 運営:弁護士
- 料金:33,000円~
- 特徴:有名弁護士が在籍しており、公務員やナイトワークでも対応可能です。会社側が損害賠償を請求してきても、法的にきちんと対処してくれます。
- 公式サイト
退職代行あおぞらユニオン
- 運営:労働組合(あおぞらユニオン)
- 料金:12,000円~(詳細は要問い合わせ)
- 特徴:弁護士や社労士の資格を持つメンバーが複数在籍し、有給休暇や傷病手当金の手続きなどに詳しいです。低料金で団体交渉権が得られる点も評価が高いです。
- 公式サイト
退職代行相談所(司法書士)
- 運営:司法書士・行政書士
- 料金:55,000円
- 特徴:140万円以下の未払い残業代などであれば代理請求できます。弁護士より費用が安めで、民間業者より強力な法的権限を持っています。
- 公式サイト
退職代行やめたらええねん
- 運営:民間企業(労組提携情報あり)
- 料金:アルバイト9,800円~ / 正社員22,000円~
- 特徴:アルバイトなら1万円未満という格安料金が魅力です。交渉は難しい場合がありますが、「リピート割」などユニークな制度を設けています。
- 公式サイト
退職代行SARABA
- 運営:労働組合(SARABAユニオン)
- 料金:24,000円
- 特徴:テレビや雑誌で紹介実績が多く、知名度が高いです。有給消化交渉や残業代の請求などもしっかり代行してくれます。追加料金が発生しない一律料金も魅力です。
- 公式サイト
辞めるんです
- 運営:民間企業(LENIS Entertainment)
- 料金:27,000円
- 特徴:業界初の「後払いプラン(審査なし)」を打ち出したサービスとして有名です。会社と交渉はできませんが、退職代行が成功したあとに支払う形なので、経済的に厳しい方にはありがたいでしょう。
- 公式サイト
退職代行EXIT
- 運営:民間企業
- 料金:20,000円(一律)
- 特徴:最安級の価格設定と、業界初期からの実績が魅力です。メディア露出も豊富で、多くの方に認知されています。交渉はできませんが、単純な退職意思の伝達で十分な方には向いています。
- 公式サイト
退職代行ガーディアン
- 運営:東京労働経済組合(労働組合)
- 料金:24,800円
- 特徴:団体交渉権があるため、会社が退職を拒否しても粘り強く交渉してくれます。24時間365日相談を受け付けており、早朝や深夜でも連絡しやすいので助かる方が多いです。
- 公式サイト
よくある質問(FAQ)
【体験談】退職代行で会社からの連絡を避けられた三つの実例
体験談1|コールセンター・20代女性
夜勤明けの朝、上司から電話やメッセージが立て続けに届きました。退職代行がすでに通知しているはずなのに着信が止まらず、不安が募りました。そこでスマホの通知をすべてオフにし、引継ぎメモとアカウント一覧を一枚にまとめて代行へ提出。貸与品は着払いで返却し、配達記録とスクショを保存しました。その結果、三日後には会社からの連絡が完全に途絶。離職票と源泉徴収票も自宅に届き、在籍確認もスムーズに終わりました。
体験談2|営業職・30代男性
未払い残業が疑われたため、一般型から弁護士運営の退職代行に切り替えました。会社は「直接来社して話せ」と繰り返しましたが、弁護士名での文面通知に一本化。交渉の結果、未払い分の精算と有給一部消化で合意できました。本人は一度も出社せず、電話やLINEもすべて無視で問題なし。二週間で手続きは収束し、余計なストレスを感じることなく退職を終えることができました。
体験談3|小売・20代後半
人間関係のストレスから即日退職を決断し、一般の退職代行に依頼しました。しかし会社側から家族への連絡が発生し、不安が再燃。そこで労働組合型に切り替え、団体交渉によって連絡窓口を厳格化。私物は倉庫からまとめて郵送され、貸与品は返却リストを同封して返送しました。最終的に三週間で必要な書類がすべて揃い、家族や本人への不必要な連絡もなくなりました。
まとめ|会社からの直接連絡は原則スルー、要件は代行経由で最小限
退職代行の本質は連絡の一本化。会社からの電話やLINEは原則スルーで問題なし。貸与品返却や書類送付先の確認など要件性のある連絡は、代行経由で最小限対応すると安全。
- 会社連絡の多くは感情的催促か形式的確認。本人対応は不要
- 手段別の初動は「無視+記録+代行共有」が基本
- 必要連絡は代行経由で最小限。返信テンプレは一文で十分
- 弁護士・労働組合は交渉を含む場面で強い。非弁行為を回避
- 引継ぎ四点メモと返却チェックリストで連絡頻度が激減
- 証跡の保存と通知の遮断設定で心理的負担が軽くなる
- 退職届・送付状・返却リスト・配達記録の保管
- 代行との共有ルールの明文化
- 着信拒否と通知オフの設定
- 必要に応じて内容証明や労基署・専門家への相談ルートを確保



スマホの通知を切ったら、心拍がスッと下がったよ。返すべき要件は退職代行経由だけでいいんだね。



それで十分だ。退職は権利、段取りは科学。証跡を積み上げながら静かに進めればいい。



よし、まずは返却リストを作る。今日の達成はそれ一本にするよ。
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