はじめに
退職代行を使うと転職で不利になるのではないか。人事にバレて悪印象を持たれるのではないか。こうした不安で動けなくなる方が多い現状です。転職の成否は、退職の方法そのものよりも、転職理由の明確さと応募先とのマッチ度で決まります。評価の焦点をずらさない準備が鍵。
- 退職代行 転職不利の真相と人事が重視する評価軸
- 不利になりやすいケースと回避の型
- 履歴書・職務経歴書・面接の実践フレーズ
- 前職照会への向き合い方と個人情報の扱い
- 転職不利を避ける退職代行サービス選びのポイント
辞めると決めたら退職ナビのひろは、会社員時代にブラック会社で心身をすり減らし、社会保険給付金サポートを活用して失業保険を通常より長く受給。失業手当を受けながら開業届を出し個人事業主となり、再就職手当として約200万円を受給した実体験あり。制度と段取りに基づく現実的なアドバイスに自信。

退職代行って使ったら、次の会社で突っ込まれない?面接官にバレたら終わりな気がして…。



心配しなくていい。大事なのは「退職代行を使ったか」じゃなくて、転職理由と次に何ができるかだ。人事はそこを見てる。使ったかどうかを書く必要はないし、準備で勝負すればいい。



なるほど…準備なら僕にもできる。少し安心したよ。
退職代行を使うと転職に不利?結論は「基本的に不利にならない」
- 履歴書や職務経歴書に退職代行の利用歴を記載する欄は存在しない。
- 退職理由は一身上の都合で問題なし。理由の深掘りは面接での口頭説明で十分。
- 採用判断の主軸はスキル・成果・志望動機・配属後の活躍見込み。退職手段は主要評価軸ではない。
採用で重視される項目と影響感
項目 | 具体例 | 影響感 | 対応のコツ |
---|---|---|---|
スキル・実績 | 売上、改善、資格、プロジェクト | 大 | 数値化、期間、役割を明記 |
志望動機・再現性 | なぜその会社・その職種か | 大 | 事業理解と活かせる強みの接続 |
退職理由の筋 | 環境改善、キャリア転換など | 中 | 過去→学び→未来の三段構成 |
離職期間 | ブランクの長さと過ごし方 | 小〜中 | 学習・活動の証跡を提示 |
退職手段 | 退職代行、自己申告など | 小 | 原則言及不要。聞かれたら簡潔に転換 |
採用は加点競技。退職手段の減点より、実績の加点をどれだけ積むかが勝負。
不利になりうるケースと理由、回避策
ケース | 不利の理由 | 回避策 |
---|---|---|
無断欠勤状態からの退職代行 | 信頼性への懸念 | 欠勤に至る事情と医療的根拠があれば整理。引継資料や貸与品返却などの誠実さを記録で補強 |
退職理由が曖昧 | 再発リスクの疑念 | 事実→学び→再発防止→志望動機で筋道を作る |
退職直後の焦り応募 | 転職軸の弱さ | 職務・業界・条件の優先順位を紙で可視化。合致求人に集中 |
トラブルが長引いた | 前職評価の懸念 | 交渉は弁護士型へ一本化。やり取りは記録化。解決後の応募で安全運転 |
書類不備・私物未返却 | ビジネスマナーの疑義 | 退職代行とチェックリストを共有。追跡番号で証跡を残す |
- 感情的な前職批判の連発
- 経歴の空白を隠すための虚偽記載
- 応募要件を読まずに大量応募
評価は総合点。マイナス要素をゼロ近辺に抑え、実績と志望動機でプラスを積む設計。
人事は「退職代行の利用」に気づくのか
前職照会の基本
- 転職先が前職へ照会する場合でも、原則は応募者の同意が前提。
- 照会の有無や範囲は企業ごとに異なるため、同意書に目を通し、範囲に納得できるか確認。
前職と大きな紛争がなければ、退職手段の詳細まで踏み込まれないケースが大半。
連絡が来ても問題ない実務担当者を前職内で指名できる場合は、在籍確認のみの回答にとどめてもらう調整が現実的。
不利にしない履歴書・職務経歴書の書き方
原則
- 退職理由は一身上の都合で簡潔に。退職代行の文言は不要。
- 職務経歴書は成果のストーリー化。量より質、事実と数字。
書き方の型
状況 | 望ましい記載例 | 避けたい表現 |
---|---|---|
退職理由 | 一身上の都合により退職 | 人間関係が最悪で退職、上司が無能で退職 |
ブランク | 2024年4〜8月:資格学習と案件ポートフォリオ作成 | 何もしていないため記載なし |
成果 | 新規顧客開拓で四半期売上120%、継続率+15% | 営業を頑張った、提案を工夫した |
役割 | 5名チームのリーダーとしてKPI設計・進捗管理 | チームで対応、色々やった |
提出前チェックリスト
- 期間の重複・欠落がないか
- 数字の根拠が説明できるか
- 志望先の事業と自分の経験を接続できるか
面接で退職理由を聞かれたときの答え方
三段構成(過去→学び→未来)
- 過去:事実を短く。
- 学び:環境でなく自分の行動に焦点。
- 3未来:志望先での貢献に接続。
回答例
・過重労働系
「業務量の肥大化で成果の質が落ちる兆しを感じ、改善提案と役割の再設計を試みましたが、短期では難しいと判断し、専門性を高めて価値提供したいと考え転職を決めました。御社ではインサイドセールスの型化経験を活かし、歩留まり改善に貢献できます」
・人間関係系
「認識ギャップが続いたため、1on1の設計やタスクの見える化を実施しましたが、構造的に改善が難しいと判断しました。課題の分解と合意形成の学びを次に活かし、御社のプロジェクトで要件定義から関係者調整に取り組みます」
- 退職代行の使用を話の中心にする
- 感情表現だけで根拠がない
- 前職批判で締める
聞かれたら正直に、ただし短く。話の主語は自分の行動とこれからの貢献。
転職不利を避ける退職代行サービス選びの特徴
目的は円満退職と記録の整備。以下の三点が肝。
特徴 | 理由 | 事前に聞くべき質問 |
---|---|---|
書類対応が具体的 | 離職票・源泉徴収票・貸与品返却などで揉めにくい | 書類受領の追跡と期限管理はどこまで? |
連絡窓口の一元化 | 直接連絡のストップで心身の負担を軽減 | 会社からの直接連絡を止める段取りは? |
交渉力の線引きが明確 | 非弁リスクを避けられる | 交渉の可否と弁護士連携の体制は? |
- 格安すぎる料金だけで選ばない。対応範囲が曖昧な業者は避ける。
- 有給取得やトラブルの可能性がある場合は、労働組合型や弁護士型を検討。
やり取りは原則、書面と記録。日付、送付方法、受領確認を残す。
おすすめ退職代行サービス25選


退職代行サービスは数多くありますが、ここでは料金、交渉力、追加サポート(転職支援・給付金サポートなど)を総合的に比較し、特におすすめの28社を紹介します。ご自分の雇用形態や状況に合わせて選んでみてください。
退職代行モームリ
- 運営:民間企業+労働組合提携
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト12,000円
- 特徴:圧倒的なシェア率を誇る大手会社。YouTubeに実例動画を公開しており、どんなやり取りが行われるのかイメージしやすいです。弁護士監修で違法リスクを避けながら、団体交渉も視野に入る組合提携が強みです。
- 公式サイト
退職代行Jobs
- 運営:民間企業(労働組合と提携)
- 料金:27,000円前後
- 特徴:労働組合と提携しているため交渉が可能で、スピード退職にも強いです。後払いにも対応しているので、手元にお金がない方でも始めやすいです。顧問弁護士が監修しており違法リスクを回避しつつ、引越しや転職支援などのアフターフォローも充実しています。
- 公式サイト
退職代行OITOMA(オイトマ)
- 運営:労働組合
- 料金:24,000円(追加料金なし)
- 特徴:即日退職OKで、会社との交渉も可能です。返金保証制度があるので、失敗リスクを気にせず依頼できます。有給休暇や未払い残業代の問題も相談しやすいです。
- 公式サイト
弁護士法人みやび
- 運営:弁護士法人
- 料金:55,000円~
- 特徴:未払い給料や残業代の回収、損害賠償請求の対応など、法的に複雑なケースでも安心です。費用は高めですが、トラブルを100%回避したい場合や確実に権利を守りたい場合におすすめです。
- 公式サイト
退職代行ニコイチ
- 運営:民間企業
- 料金:27,000円
- 特徴:創業18年以上の老舗退職代行で、実績が非常に豊富です。後払い決済や転職支援などもあり、フォローが手厚いです。会社との交渉はできませんが、急ぎでトラブルが少なそうな人に合っています。
- 公式サイト
女性の退職代行>
- 運営:労働組合(toNEXTユニオン)
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:女性向けに特化した退職代行で、女性スタッフが丁寧に対応してくれます。職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいる方にも安心して利用してほしいという姿勢が感じられます。
- 公式サイト
男の退職代行
- 運営:労働組合
- 料金:正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴:「男性専用」と銘打ち、男社会特有の人間関係や体育会系の理不尽な職場文化に苦しむ方の駆け込み寺として人気です。担当スタッフが男性寄りの目線で親身にサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行TORIKESHI(トリケシ)
- 運営:労働組合(日本労働産業ユニオン)
- 料金:25,000円
- 特徴:LINEだけで相談から退職完了までやり取りが完結します。深夜でも連絡できるので、忙しい方には助かります。有給消化の交渉や離職票の手続きも任せやすいです。
- 公式サイト
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
ABAYO
- 運営:民間企業
- 料金:正社員19,800円 / アルバイト11,000円
- 特徴:低価格と退職できなかった場合の全額返金保証が魅力。正社員、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員で料金が異なり、転職支援も提供しています。
- 公式サイト
弁護士ビーノ
退職代行リーガルジャパン
- 運営:労働組合
- 料金:27,000円
- 特徴:転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
弁護士法人ガイア
退職代行サービスのretry(リトライ)
- 運営:行政書士事務所
- 料金:アルバイト20,000円 / 正社員30,000円
- 特徴:交渉はできませんが、行政書士ならではの書類作成サポートが強みです。全額返金保証があるので「退職できなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。
- 公式サイト
辞スル
- 運営:民間企業
- 料金:正社員22,000円 / アルバイト18,000円
- 特徴:低価格が魅力で、正社員とパート・アルバイトで料金が異なります。労働組合との連携や弁護士監修がついている点も安心です。
- 公式サイト
青山北町法律事務所
ほっとライン
退職代行ゼロユニオン
- 運営:労働組合
- 料金:正社員23,980円 / アルバイト18,700円
- 特徴:新卒社員の割引がある点が特徴です。退職が完了するまで追加料金はかからず、有休や残業代の交渉にも対応できます。書類送付などもサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行プラスサービス
- 運営:民間企業
- 料金:正社員21,780円 / アルバイト16,280円
- 特徴:女性スタッフだけで運営されているため、女性が相談しやすいと評判です。交渉はできませんが、全額返金保証や転職サポートなどが手厚いです。
- 公式サイト
ヤメドキ
- 運営:民間企業
- 料金:24,000円
- 特徴:後払いシステムを特徴としています 。
- 公式サイト
フォーゲル綜合法律事務所
- 運営:弁護士
- 料金:33,000円~
- 特徴:有名弁護士が在籍しており、公務員やナイトワークでも対応可能です。会社側が損害賠償を請求してきても、法的にきちんと対処してくれます。
- 公式サイト
退職代行あおぞらユニオン
- 運営:労働組合(あおぞらユニオン)
- 料金:12,000円~(詳細は要問い合わせ)
- 特徴:弁護士や社労士の資格を持つメンバーが複数在籍し、有給休暇や傷病手当金の手続きなどに詳しいです。低料金で団体交渉権が得られる点も評価が高いです。
- 公式サイト
退職代行相談所(司法書士)
- 運営:司法書士・行政書士
- 料金:55,000円
- 特徴:140万円以下の未払い残業代などであれば代理請求できます。弁護士より費用が安めで、民間業者より強力な法的権限を持っています。
- 公式サイト
退職代行やめたらええねん
- 運営:民間企業(労組提携情報あり)
- 料金:アルバイト9,800円~ / 正社員22,000円~
- 特徴:アルバイトなら1万円未満という格安料金が魅力です。交渉は難しい場合がありますが、「リピート割」などユニークな制度を設けています。
- 公式サイト
退職代行SARABA
- 運営:労働組合(SARABAユニオン)
- 料金:24,000円
- 特徴:テレビや雑誌で紹介実績が多く、知名度が高いです。有給消化交渉や残業代の請求などもしっかり代行してくれます。追加料金が発生しない一律料金も魅力です。
- 公式サイト
辞めるんです
- 運営:民間企業(LENIS Entertainment)
- 料金:27,000円
- 特徴:業界初の「後払いプラン(審査なし)」を打ち出したサービスとして有名です。会社と交渉はできませんが、退職代行が成功したあとに支払う形なので、経済的に厳しい方にはありがたいでしょう。
- 公式サイト
退職代行EXIT
- 運営:民間企業
- 料金:20,000円(一律)
- 特徴:最安級の価格設定と、業界初期からの実績が魅力です。メディア露出も豊富で、多くの方に認知されています。交渉はできませんが、単純な退職意思の伝達で十分な方には向いています。
- 公式サイト
退職代行ガーディアン
- 運営:東京労働経済組合(労働組合)
- 料金:24,800円
- 特徴:団体交渉権があるため、会社が退職を拒否しても粘り強く交渉してくれます。24時間365日相談を受け付けており、早朝や深夜でも連絡しやすいので助かる方が多いです。
- 公式サイト
【体験談】退職代行を使っても転職は不利じゃなかった実例
体験談1|20代男性・小売の販売職
長時間シフトとクレーム対応が続き、ついに睡眠障害の診断を受けました。退職代行に依頼して通知を行い、貸与品はチェックリスト付きで返送。退職後はまず3週間静養し、その後は接客のロールプレイで話法を再構築しました。履歴書には販売実績やクレーム削減率を数値で明記。面接では「学んだこと」と「再発防止の工夫」を語ることで、カスタマーサクセス職の内定を獲得しました。面接で退職代行の利用について触れる必要は一切なく、不利になることもありませんでした。
体験談2|30代女性・事務職
上司からの叱責が続き、心身が限界に。弁護士型の退職代行を選び、直接連絡の停止や書類期限の管理を徹底してもらいました。退職後の2か月間は簿記の勉強やRPAの自主案件に取り組み、その成果を職務経歴書に添付。面接では業務効率化の提案例を中心に説明し、バックオフィス職で採用されました。採用担当からは「準備が丁寧」という評価を得られ、むしろプラスの印象につながったのが印象的でした。
体験談3|40代男性・エンジニア
炎上案件での長期稼働が常態化し、限界を迎えました。労働組合型の退職代行を使い、即日で出社不要を確保。引き継ぎ資料はNotionで整理して残しました。転職活動では、過去の障害対応をポートフォリオ化し、SLA改善の事例を数値で提示。面接はSTAR法を用いて回答しました。一次面接で「退職理由」を聞かれましたが「一身上の都合」とだけ簡潔に答え、それ以上は深掘りされず。その後は技術の実績が評価され、年収アップで内定。退職代行利用は障害にならず、むしろ自分のスキルを正しく示すことが重要だと実感しました。
よくある質問(FAQ)
転職不利を避けるチェックリスト
- 退職理由を過去→学び→未来に要約(100〜150字)
- 職務経歴書の成果を3〜5本、数字で提示
- 応募軸を業務×業界×条件の三軸で明文化
- 前職照会の同意書を確認、範囲を把握
- 退職書類と貸与品返却の記録を保存
まとめ|退職代行は転職に不利ではない
- 退職代行 転職不利は過度な心配。採用はスキル・成果・志望動機が主軸。
- 不利になりやすいのは無断欠勤化、理由の曖昧さ、焦り応募。型で回避可能。
- 履歴書は一身上の都合で簡潔、職務経歴書は数値と役割で具体化。
- 面接は過去→学び→未来で説明し、前職批判は避ける。
- 退職代行は書類と連絡の整備が得意なサービスを選ぶ。交渉が絡む場合は弁護士型で安全。
- 証跡の保全、応募軸の明確化、面接練習。勝つのは準備。



なるほど…。退職代行を使ったかどうかじゃなくて、大事なのは僕が次に何を出せるか、ってことだね。



その通り。職務経歴書は未来への企画書みたいなものだ。準備を積み重ねれば転職は十分にいける。焦らず、自分の軸を決めていこう。



企画書って例え、ちょっとワクワクするな。
本記事は一般的な転職対策の整理。個別の事情や体調により優先順位は変わります。迷ったら早めに相談を。
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