退職代行利用時に退職届の提出は必要？会社への提出の有無・書き方・郵送方法を解説【2025年最新版】

はじめに

退職代行を使うとき、退職届の扱いがいちばん不安。退職届は必要か、誰宛に、いつ出すのか。書き方や郵送のマナーも気になる点。

僕は会社員時代にブラック企業で消耗し、社会保険給付金サポートを活用して脱サラ。失業手当を受けながら開業届を出して個人事業主になり、再就職手当の約200万円を受け取った経験を持つ。制度と実務の両面を踏まえ、退職代行サービスの使い方を具体化する。

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【結論】退職代行でも退職届は基本的に必要｜法的理由と目的

退職の意思表示は口頭やメールでも有効だが、証跡を残し、手続きの遅延や誤解を防ぐために退職届を提出するのが実務的最善。退職届があると、会社側で退職処理が進みやすい。離職票や源泉徴収票の発行、社会保険の資格喪失手続きもスムーズ。

・退職届は意思表示の書面化。後日の紛争予防に有効
・退職代行サービス経由でも提出可。提出代行の可否はサービスごとに異なる
・交渉や法律助言は弁護士のみ。一般の退職代行は意思伝達と実務伴走が中心

・退職日と最終出社日の定義を明確化
・有給残数と消化方針を文面に反映
・連絡経路を退職代行窓口に一本化

退職届の役割と「退職願」「辞表」との違い

文書名	趣旨	撤回可否	主な宛先	使われやすい場面
退職届	退職の最終意思を通知	原則不可	代表取締役	民間企業の一般的退職
退職願	退職の希望を申し出	原則可	代表取締役	まずは相談色を出したい場合
辞表	身分・役職の辞任表明	原則不可	任命権者・上位職	役員・公務員・専門職の慣行

・社内ルールで退職願を先に求める企業も存在。提出物は就業規則を確認
・どの文書でも、退職日と氏名、押印（または署名）が肝心

退職代行サービスが退職届を提出してくれるケースと注意点

退職代行サービスの標準対応は「意思伝達」。退職届の提出方法はサービスごとに異なる。

想定パターン
・テンプレートを提供し、本人が作成。退職代行が提出先や宛名、送付方法を指示
・退職代行が提出代行まで対応。原本を事前に郵送し、窓口から会社へ送付
・弁護士連携サービスが内容証明で通知。法的論点がある場合に有効

・LINEやメールだけの通知で済ませると、手続きが止まるケースあり
・提出先は会社の代表者宛が基本。部署宛や上司個人宛は避ける
・非弁行為に該当する交渉は弁護士の領域。線引きの理解が安全運用の鍵

・提出代行の可否、書留や内容証明の対応、印紙や返信用封筒の要否は各社で差。申込み前に確認

【テンプレあり】退職届の書き方と郵送時のマナー

書式の基本
・A4縦、横書きで可。手書きか印字、どちらでも可
・黒インク推奨。日付は提出日、退職日は希望日を記載
・宛名は会社名と代表者名。部署名や上司名ではなく代表者

封筒と宛名
・白無地または茶封筒。角形2号などA4が折らずに入るサイズが丁寧
・表面は「○○株式会社 御中」。裏面に差出人の住所・氏名

郵送の選び分け

方法	追跡	証跡の強さ	使いどころ
普通郵便	なし	低い	受領確認が不要な場合
簡易書留	あり	中	一般的な提出で十分な場合
一般書留	あり	中〜高	書面の重要性を担保したい場合
内容証明郵便	あり	高	受領・到達を明確化したい場合、紛争予防

・受領記録の保存。領収書、追跡履歴、封筒の写し、文面の控えを保存
・同封物のリスト化。退職届、送付状、貸与物返却方法の案内

退職届テンプレート（そのまま写して使える簡易版）

退職届

私は、一身上の都合により、下記のとおり退職いたします。

退職日　　〇年〇月〇日

〇〇株式会社
代表取締役　〇〇〇〇　殿

所属　　　〇〇部〇〇課
氏名　　　山田 太郎　㊞
提出日　　〇年〇月〇日

送付状テンプレート（会社連絡の一本化と有給の方針を明記）

送付状

〇〇株式会社　人事部　御中

お世話になっております。下記書類を送付いたします。

同封物
・退職届（原本）
・貸与物返却方法のご相談書（必要時）

お願い
・以後のご連絡は、退職代行窓口（〇〇退職代行：連絡先〇〇）宛にご対応願います。
・退職日：〇年〇月〇日を希望しております。
・有給休暇残数：〇日。退職日までの計画的消化を希望いたします。

差出人
〒〇〇〇-〇〇〇〇
住所　〇県〇市〇〇
氏名　山田 太郎
電話　090-xxxx-xxxx
日付　〇年〇月〇日

・印鑑や署名の欠落。日付未記入
・上司個人宛への送付。部署名のみの宛名
・口頭のみで書面未提出。証跡なしの進行

退職届を出さなかったらどうなる？リスクと企業側の対応

可能性のある不利益
・無断欠勤扱いのリスク。懲戒処分の議論に発展する恐れ
・退職処理が止まり、離職票や源泉徴収票の発行が遅延
・貸与物返却や私物回収のトラブル化。再連絡が増え、精神的負担が長期化

結論
・退職代行で意思表示は伝えられるが、退職届の提出が円満退職の近道。書面主導で静かに前進

おすすめ退職代行サービス15選

進め方の実務チェックリスト（保存版）

区分	必須項目	メモ
退職日設計	退職日、最終出社日、有給残数	退職日と消化計画を送付状に記載
文面整備	退職届、送付状、連絡一本化の文言	宛名は代表取締役。提出日は当日
郵送手配	簡易書留以上、同封リスト化	追跡番号を保存。封筒と中身の写し
連絡運用	直電対応方針、留守電メッセージ	代行窓口へ一本化。SNSは無反応
証跡保全	受領記録、やり取りスクショ	ファイル名に日付。フォルダで一元管理

・交渉や法律助言は弁護士のみ。労働組合は団体交渉権を持つが、一般業者は交渉不可
・サービス選定は、提出代行の可否、24時間体制、後払い可否で比較

よくある質問（FAQ）

退職届はいつ出すのが正解

退職意思の通知と同時、もしくは遅くとも退職希望日の2週間以上前が目安。就業規則に特段の定めがある場合はあわせて確認。

退職届の宛名は誰

会社の代表取締役宛が基本。人事部宛や上司個人宛は避ける。

退職理由はどう書く

一身上の都合で十分。詳細理由の記載は不要。面談や書面での根掘りには簡潔対応。

PDFや画像での提出は可能

会社が承認すれば運用可能。ただし原本郵送が望ましい。原本提出の指示がある企業が多い。

印鑑は必須

個人の署名があれば機能するが、社内文書の慣行として押印を求められるケースが多い。認印で可。

退職願のままでも進む

進む場合もあるが、最終局面では退職届の提出を求められることが多い。退職届で確定させる運用が安全。

退職代行が提出代行を断られたら

内容証明での再通知や、弁護士連携への切替を検討。連絡の一本化と証跡保全を継続。

【体験談】退職代行と退職届で実際にあった3例

事例1｜20代・販売職・正社員

店長から強い引き止めを受け続け、退職日が決まらないまま精神的に追い込まれていました。退職代行に相談したのはその日の夜。サポートを受けながら退職届と送付状を作成し、翌朝には簡易書留で発送しました。会社への連絡はすべて代行窓口に一本化され、直接やり取りをする必要がなくなったことで気持ちが一気に楽に。二週間で退職が正式に完了し、離職票も滞りなく到着。心の負担が軽くなり、前向きに次を考えられるようになりました。

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事例2｜30代・製造（夜勤）・契約社員

夜勤勤務が続く中で人事担当と時間が合わず、退職の話がまったく前に進まない状況に。退職代行から提供されたテンプレートを活用して退職届を作成しました。送付状には貸与物の返却方法を明記し、事前に着払いでの返送を合意。書留で郵送し、受領記録を保存したことで安心感を得られました。結果、会社との無用なやり取りは発生せず、トラブルもなく退職を完了できました。

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事例3｜40代・介護・正社員

怒涛の連勤と慢性的な人手不足で、退職を切り出すことすらできず心身が限界に。一般業者では不安が残り、弁護士連携の退職代行に切り替えました。退職届は内容証明で送付し、未払い残業に関する請求は別ルートで対応。現場からは感情的な反発もありましたが、書面を通じて手続きを進めることで冷静に収束。最終的に源泉徴収票と離職票も問題なく受け取れ、安心して新しい生活へ移行できました。

直電やSNSで混乱しないための運用ルール

連絡設計
・電話は出ない運用。留守電に固定の一言を録音
・メールとLINEは退職代行宛に転送。本人対応はゼロ
・SNS経由の接触には反応しない。証跡のみ保存

留守電テンプレ
「ご連絡ありがとうございます。退職手続きは〇〇退職代行が窓口です。お手数ですが、同窓口へご連絡ください。」

・着信拒否や通知オフはケースバイケース。まずは留守電運用で証跡化
・本人宛で緊急性がない連絡は、代行窓口のメールに統一

失敗事例から学ぶNG行動

・会社からの直電に感情的に応答。発言が拡散
・日付抜け、宛名ミス、代表者名の誤記
・有給の扱いを口頭だけで依頼。文面不在
・貸与物返却の方法が曖昧。返送先や着払いの合意なし
・料金の安さだけでサービスを即決。提出代行不可で自力対応に疲弊

回避策
・退職届と送付状に要点を明記
・提出は簡易書留以上。受領記録の保存
・サービス選定は、弁護士・労働組合・一般の役割で切り分け

まとめ｜退職代行でも退職届を正しく出すことが円満退職の第一歩

結論
退職代行を使う場面でも、退職届の提出は基本。書面で意思を確定し、送付状で連絡の一本化と有給の方針を明記。郵送は簡易書留以上。証跡を残し、静かに前進。