はじめに
退職代行を使うとダメなのか。ずるいと思われるのか。そんな迷いを抱える人が増えています。実は、否定の多くは仕組みの理解不足と準備不足が原因です。正しい選び方と段取りでトラブルは最小化できます。
運営のひろは会社員時代にブラック環境で消耗。社会保険給付金サポートを活用して失業保険の受給期間を伸ばし、開業届を出して個人事業主へ。再就職手当で約200万円を得た実体験をもとに、制度と実務の両面から案内します。
- 退職代行がダメな理由とされる主張の正体
- 失敗や後悔につながる典型パターンと回避策
- 弁護士型、労働組合型、一般サービスの違いと選び方
- 在職中に整えるチェックリスト、NG行動、注意点
- よくある質問への実務的な答えと体験談
おもちひろ、退職代行を使うとやっぱりダメなのかな…。ずるいって思われそうで迷ってる。
ひろその迷いを持つ人は多いよ。でも否定の多くは仕組みの理解不足と準備不足が原因なんだ。正しい選び方と段取りを押さえれば、トラブルはぐっと小さくできる。
おもちなるほど…僕も準備で不安を薄める作戦に切り替えるよ。
退職代行がダメと言われる主な理由と実態
| よくある主張 | 実態・誤解のポイント | 回避策・対処 |
|---|---|---|
| 自分で言うべき | 退職は権利。連絡方法は自由 | 退職届と連絡経路の一本化を文面で明示 |
| 会社に迷惑 | 迷惑の多くは引き継ぎ不足 | 引き継ぎメモと貸与物リストで可視化 |
| 非弁行為が怖い | 交渉は弁護士、団体交渉は労組のみ可 | 争点の有無で弁護士型・労組型を選ぶ |
| 転職に不利 | 前職へ勝手連絡は原則なし | 連絡窓口を代行に固定。記録を保存 |
| 親に連絡される | 本人連絡が取れれば通常不要 | 緊急連絡先の見直しと郵送先の指定 |
退職代行は退職意思の伝達と連絡の集約が中心。交渉や法的判断は主体により可否が異なる
会社の実害は段取り不足で発生しやすい。引き継ぎ情報の箇条書きだけでも効果が大きい
金銭交渉や損害賠償の話題が出る見込みなら最初から弁護士型を選ぶ
退職代行の失敗・後悔パターンと回避策
| 失敗・後悔パターン | 主な原因 | 予防策 | 取るべき行動 |
|---|---|---|---|
| 有給が使えなかった | 取得意思の事前明示不足 | 退職届と同時に取得日程を文面提示 | 代替案付きで再通知、証跡を残す |
| 退職金や残業代の未払い | 論点把握不足、主体選定ミス | 未払い有無を整理、弁護士型を選択 | 証拠を提出、支払期日を文面確認 |
| 貸与物の返却トラブル | 返却方法・同梱リスト不備 | 追跡便と同梱チェックリスト | 追跡番号共有、受領サイン控え保存 |
| 非弁リスクで停止 | 一般業者へ交渉依頼 | 交渉が必要なら労組型か弁護士型 | 主体切替。以後の連絡を一本化 |
| 会社から直接電話攻勢 | 窓口一本化の明示不足 | 代行経由のみの方針を先に通知 | 短文返答後は未対応。記録保全 |
- 音信不通や出社拒否だけで押し切る
- 貸与物の未返却や初期化忘れ
- 有給や退職日の希望を口頭だけで済ませる
LINEやメールのスクリーンショット、郵送控えは後日の安心材料
それでも退職代行を使うべきケース
使う意義が明確なケースを挙げます。
- パワハラやセクハラで精神的に限界、通院や休養が必要
- 退職の意思表示を妨害されている、退職届の受領を拒否される
- 在宅ワークで連絡が途切れがち、対面が困難
- 未払い賃金、損害賠償の主張が予想される
- 家族や生活を優先して安全に離脱したい
争点が金銭や処分に及ぶかで主体を決める。悩むなら初回から弁護士型
信頼できる退職代行サービス25選
退職代行サービスは数多くありますが、ここでは料金、交渉力、追加サポート（転職支援・給付金サポートなど）を総合的に比較し、特におすすめの28社を紹介します。ご自分の雇用形態や状況に合わせて選んでみてください。
退職代行モームリ
- 運営：民間企業＋労働組合提携
- 料金：正社員22,000円 / アルバイト12,000円
- 特徴：圧倒的なシェア率を誇る大手会社。YouTubeに実例動画を公開しており、どんなやり取りが行われるのかイメージしやすいです。弁護士監修で違法リスクを避けながら、団体交渉も視野に入る組合提携が強みです。
- 公式サイト
退職代行Jobs
- 運営：民間企業（労働組合と提携）
- 料金：27,000円前後
- 特徴：労働組合と提携しているため交渉が可能で、スピード退職にも強いです。後払いにも対応しているので、手元にお金がない方でも始めやすいです。顧問弁護士が監修しており違法リスクを回避しつつ、引越しや転職支援などのアフターフォローも充実しています。
- 公式サイト
退職代行OITOMA（オイトマ）
- 運営：労働組合
- 料金：24,000円（追加料金なし）
- 特徴：即日退職OKで、会社との交渉も可能です。返金保証制度があるので、失敗リスクを気にせず依頼できます。有給休暇や未払い残業代の問題も相談しやすいです。
- 公式サイト
弁護士法人みやび
- 運営：弁護士法人
- 料金：55,000円～
- 特徴：未払い給料や残業代の回収、損害賠償請求の対応など、法的に複雑なケースでも安心です。費用は高めですが、トラブルを100％回避したい場合や確実に権利を守りたい場合におすすめです。
- 公式サイト
退職代行ニコイチ
- 運営：民間企業
- 料金：27,000円
- 特徴：創業18年以上の老舗退職代行で、実績が非常に豊富です。後払い決済や転職支援などもあり、フォローが手厚いです。会社との交渉はできませんが、急ぎでトラブルが少なそうな人に合っています。
- 公式サイト
女性の退職代行＞
- 運営：労働組合（toNEXTユニオン）
- 料金：正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴：女性向けに特化した退職代行で、女性スタッフが丁寧に対応してくれます。職場でのセクハラやパワハラに苦しんでいる方にも安心して利用してほしいという姿勢が感じられます。
- 公式サイト
男の退職代行
- 運営：労働組合
- 料金：正社員25,800円 / パート18,800円
- 特徴：「男性専用」と銘打ち、男社会特有の人間関係や体育会系の理不尽な職場文化に苦しむ方の駆け込み寺として人気です。担当スタッフが男性寄りの目線で親身にサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行TORIKESHI（トリケシ）
- 運営：労働組合（日本労働産業ユニオン）
- 料金：25,000円
- 特徴：LINEだけで相談から退職完了までやり取りが完結します。深夜でも連絡できるので、忙しい方には助かります。有給消化の交渉や離職票の手続きも任せやすいです。
- 公式サイト
退職代行リーガルジャパン
- 運営：労働組合
- 料金：27,000円
- 特徴：転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
ABAYO
- 運営：民間企業
- 料金：正社員19,800円 / アルバイト11,000円
- 特徴：低価格と退職できなかった場合の全額返金保証が魅力。正社員、パート・アルバイト、派遣社員・契約社員で料金が異なり、転職支援も提供しています。
- 公式サイト
弁護士ビーノ
退職代行リーガルジャパン
- 運営：労働組合
- 料金：27,000円
- 特徴：転職支援や失業保険の申請代行まで幅広くサポートしています。会社への連絡をすべて代行してくれるので、まったく顔を合わせずに済む方も多いです。
- 公式サイト
弁護士法人ガイア
退職代行サービスのretry（リトライ）
- 運営：行政書士事務所
- 料金：アルバイト20,000円 / 正社員30,000円
- 特徴：交渉はできませんが、行政書士ならではの書類作成サポートが強みです。全額返金保証があるので「退職できなかったらどうしよう」という不安を軽減できます。
- 公式サイト
辞スル
- 運営：民間企業
- 料金：正社員22,000円 / アルバイト18,000円
- 特徴：低価格が魅力で、正社員とパート・アルバイトで料金が異なります。労働組合との連携や弁護士監修がついている点も安心です。
- 公式サイト
青山北町法律事務所
ほっとライン
退職代行ゼロユニオン
- 運営：労働組合
- 料金：正社員23,980円 / アルバイト18,700円
- 特徴：新卒社員の割引がある点が特徴です。退職が完了するまで追加料金はかからず、有休や残業代の交渉にも対応できます。書類送付などもサポートしてくれます。
- 公式サイト
退職代行プラスサービス
- 運営：民間企業
- 料金：正社員21,780円 / アルバイト16,280円
- 特徴：女性スタッフだけで運営されているため、女性が相談しやすいと評判です。交渉はできませんが、全額返金保証や転職サポートなどが手厚いです。
- 公式サイト
ヤメドキ
- 運営：民間企業
- 料金：24,000円
- 特徴：後払いシステムを特徴としています 。
- 公式サイト
フォーゲル綜合法律事務所
- 運営：弁護士
- 料金：33,000円～
- 特徴：有名弁護士が在籍しており、公務員やナイトワークでも対応可能です。会社側が損害賠償を請求してきても、法的にきちんと対処してくれます。
- 公式サイト
退職代行あおぞらユニオン
- 運営：労働組合（あおぞらユニオン）
- 料金：12,000円～（詳細は要問い合わせ）
- 特徴：弁護士や社労士の資格を持つメンバーが複数在籍し、有給休暇や傷病手当金の手続きなどに詳しいです。低料金で団体交渉権が得られる点も評価が高いです。
- 公式サイト
退職代行相談所（司法書士）
- 運営：司法書士・行政書士
- 料金：55,000円
- 特徴：140万円以下の未払い残業代などであれば代理請求できます。弁護士より費用が安めで、民間業者より強力な法的権限を持っています。
- 公式サイト
退職代行やめたらええねん
- 運営：民間企業（労組提携情報あり）
- 料金：アルバイト9,800円～ / 正社員22,000円～
- 特徴：アルバイトなら1万円未満という格安料金が魅力です。交渉は難しい場合がありますが、「リピート割」などユニークな制度を設けています。
- 公式サイト
退職代行SARABA
- 運営：労働組合（SARABAユニオン）
- 料金：24,000円
- 特徴：テレビや雑誌で紹介実績が多く、知名度が高いです。有給消化交渉や残業代の請求などもしっかり代行してくれます。追加料金が発生しない一律料金も魅力です。
- 公式サイト
辞めるんです
- 運営：民間企業（LENIS Entertainment）
- 料金：27,000円
- 特徴：業界初の「後払いプラン（審査なし）」を打ち出したサービスとして有名です。会社と交渉はできませんが、退職代行が成功したあとに支払う形なので、経済的に厳しい方にはありがたいでしょう。
- 公式サイト
退職代行EXIT
- 運営：民間企業
- 料金：20,000円（一律）
- 特徴：最安級の価格設定と、業界初期からの実績が魅力です。メディア露出も豊富で、多くの方に認知されています。交渉はできませんが、単純な退職意思の伝達で十分な方には向いています。
- 公式サイト
退職代行ガーディアン
- 運営：東京労働経済組合（労働組合）
- 料金：24,800円
- 特徴：団体交渉権があるため、会社が退職を拒否しても粘り強く交渉してくれます。24時間365日相談を受け付けており、早朝や深夜でも連絡しやすいので助かる方が多いです。
- 公式サイト
退職代行を使う際の注意点とポイント
主体の違いと選び方
- 弁護士運営は交渉と法的助言が可能。費用は高めだが争点対応に強い
- 労働組合運営は団体交渉で条件面のやり取りが可能。費用と力のバランス
- 一般サービスは連絡代行に特化。スピードと価格で選ぶ
主体別の機能差と向き不向き
| 主体 | 連絡代行 | 交渉 | 法的助言 | 価格感 | 向くケース |
|---|---|---|---|---|---|
| 弁護士 | 可 | 可 | 可 | 高め | 未払い、損害賠償、懲戒の懸念 |
| 労働組合 | 可 | 団体交渉可 | 不可 | 中 | 有給や退職日など条件調整 |
| 一般 | 可 | 不可 | 不可 | 低め | 連絡の一本化と即日離脱 |
費用相場と支払い
- 一般は1万円台から、労組は2万〜3万円台、弁護士は5万円前後〜
- 後払い可のプランや分割あり。審査や条件は事前確認
- 追加費用の条件（内容証明、書面作成、荷物対応）を必ずチェック
利用規約とプライバシー対応。家族への連絡有無、書類送付先の指定
非弁行為の線引きを理解。交渉や請求は弁護士か労働組合へ
準備がすべてを楽にする｜在職中チェックリスト
事前準備
- 退職理由の骨子を中立表現で作成
- 退職希望日と有給休暇残の確認
- 退職届と送付状の作成。書類送付先の指定
- 引き継ぎメモの作成（案件、期限、関係者、保管場所）
- 貸与物リストの作成（PC、カード、鍵、制服）。返却方法は追跡便
- 連絡経路の一本化方針を決定。代行の連絡先を社へ提示予定
- 支払い方法を確認。後払い条件や返金保証の条項も把握
当日
- 退職代行へ最終ヒアリングを返送
- 退職届を投函。追跡番号を控える
- 貸与物を梱包し、同梱チェックリストを添付
退職後
- 離職票、源泉徴収票、健康保険の資格喪失確認
- 在籍確認の想定QAをメモ化
- 求職活動や休養計画を決める
証跡の可視化が不安を小さくする。写真と控えの習慣化
会社から連絡が来たときの対応テンプレ
短文テンプレ
退職に関する連絡は退職代行へお願いします。本人の電話・メール対応は控えてください。
ケース別の判断
- 貸与物返却や書類送付先の確認は最小限で返信し、代行に共有
- 感情的な連絡や呼び出しは未対応で問題なし。記録を保存
家族への連絡が発生したら、以後は代行窓口のみと書面で再通知
おもち有給の伝え方って難しいよな…。角が立たない言い回しってないかな？
ひろ「退職届と同封で“消化希望日程のご提案”」って書くと中立的に伝わるよ。さらに代替案を添えておけば、スムーズに通りやすい。
おもちなるほど、“提案”なら柔らかいし、僕でも出せそうだ。
よくある質問（FAQ）
【体験談】退職代行を使ってよかった／後悔した実例
体験談1｜20代男性・販売職
上司の叱責が日常化し、電話に出るたび手が震える状態でした。労働組合運営の退職代行に依頼し、団体交渉で退職日と有給の一部消化を確定。貸与物は同梱リストをつけて返送し、会社とのやり取りは代行窓口だけに。結果、翌週から睡眠が安定し、転職活動も再開できました。安心して前に進めたことに「使ってよかった」と実感。
体験談2｜40代男性・在宅のIT職
在宅勤務中も深夜の通話や私物端末への常時連絡が続き、限界を迎えました。弁護士型の退職代行へ相談し、即日で通知を実施。有給日程を文面で提案し、PCは初期化して返送しました。離職票と源泉徴収票も郵送で受領し、家族に知られることなく静かに退職が完了。自宅での生活リズムを乱されることがなくなり、精神的な安心感を取り戻せました。
体験談3｜30代女性・事務職
「費用が安いから」という理由だけで一般サービスに依頼。しかし未払い残業代の請求が課題になった途端、対応できず停止。結局、弁護士型に切り替えてから請求が前進しました。最初から自分の状況や争点を整理して、適切なタイプを選ぶべきだったと痛感。「安さだけで決めるのはリスク」と振り返っています。
まとめ｜退職代行はダメではない。段取りがすべて
退職代行は権利を守るための手段。ダメな理由の大半は準備不足と主体選定ミス。引き継ぎ、連絡経路、書類・貸与物の三点を固め、争点があるなら弁護士型へ。段取りと証跡の可視化でトラブルは小さくできます。
- 退職代行がダメと言われる背景は誤解が多い
- 失敗は有給・貸与物・非弁の三つで起きやすい
- 主体の違いを理解し、交渉は弁護士や労働組合に任せる
- 準備は引き継ぎメモ、退職届、返却リスト、連絡方針の四点
- 連絡は代行へ一本化。短文テンプレと記録保存で安心
- 費用相場と後払い条件を事前確認。追加費用の条項も要チェック
おもち今回の記事で“ダメな理由”が“やる理由”に変わったよ。これなら僕でも行けそうだ。
ひろその調子だ。段取りは味方だから、連絡は代行に任せてまずは休もう。明日の一歩がきっと軽くなる。
おもち了解。冷蔵庫のマグネット、もう一個増やしてチェック項目にするよ。
- 本記事は一般的な情報です。具体的な契約形態や就業規則、状況により対応は変わります
- 交渉や法的判断が必要な場合は弁護士へ相談してください
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